特徴量の不変性
前章で述べた条件を満たす身体的特徴の中から、目的や予算、技術的な強み などを勘案し、何を使うかを決めます。そこから数値化~比較しやすい特徴量 を選定しなければなりません。これも細かい問題は色々とあるのですが、例え ば顔による生体認証を考えて見ましょう。認証のためには当然、顔をカメラで 撮影します。この時、多少顔が傾くかもしれません。軽くそっぽを向く可能性 もあります。またカメラと顔の距離が微妙に変わると、それにより映し出され た顔の大きさも変わります。なお距離が標準と違いすぎるとピントまでボケて しまいますが、それはここでは問題ないとしましょう。いずれにせよそういっ た要因で本人棄却が容易に発生するようでは、良い生体認証システムとはとて もいえません。従って特徴量としては、そういった位置的な変化の影響を受け ないということが条件になります(位置不変性)。これは指紋や虹彩などでも 同じことです。
顔の場合、もう一つ条件があります。それは表情による本人棄却を極力起こ させないことです。生体認証で顔を見せるのにあっかんべえをする人はいない でしょうが、人間ですから、多少微笑んだり、逆に怒ったり、悲しんだり、と いうことはあるはずです。その程度の相違はきちんと吸収できる特徴量である (表情不変性)ことが求められます。表情とは少し違いますが、通常の眼鏡で あれば、できることならかけてもはずしても同一人物と認められるのが望まし いでしょう。ただ、マスクやサングラスなどをしていて棄却されるというのは、 やむをえないと思います。
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