RSA暗号の実際~準備編
原理を検証するには143311でも少し大きすぎますね。二桁の自然数の 中で最小の組合せである、11と13とをとりましょう。掛けると143です。 以下、暗号を受け取る人以外は、143という数字が実は11×13であるなど ということは、「夢にも思わなかった」「こいつぁお釈迦様でもお気づ きあるめえ」という前提で読んで下さい。一般的な場合に対応させるた め、2つの素数をAとB、積をCと名づけます。
さて、暗号を受け取る人(11と13とを知っている人)は、まず11-1と 13-1の、最小公倍数を計算します。10と12の最小公倍数ですから60です ね。次にその60と互いに素(1以外の公約数を持たない)な自然数を決 めます。7にしましょう(一般にDと名づけます)。143という数字以外 に、この7という数字も公開します。
さて、7と60は互いに素でしたから、7を何倍かすると、60のある倍 数に1を加えた数にすることができます。これは初等整数論の定理です が、証明は専門家以外には必要ないでしょう。それより論より証拠、そ の数を示しましょう。7に43を掛けるのです。301ですから、確かに60の 倍数に1を加えた数ですね。でも、暗号を受け取る人以外は、11や13を 知らないのですから、60という数字も知らず、従ってこの43や301などと いう数字も知りません。
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